公論サポータ 関西支部の基礎医学研究者でございます。
小林よしのり先生の魅力を何とか伝えたるための作品紹介、第2回目!(超個人的ですが(^_-)-☆)
「メンぱっちん」の続きです。
この紹介、ストーリを追うことが主旨ではないのですが、一応少しだけ紹介。
基本はメンコを題材にした、スポコン路線のストーリー漫画。お父さんに再会したことから、メンコとの出会いがあり、やや運命に翻弄はされるのですが、好敵手たちと死闘を演じて…
という話ではあるのです。しかし、自分。まず、この作品のすごいところは、ストーリーの中に、ギャグを持ち込んでいるところにある!と、思います。表紙にあえて小林先生ご自身の解説を入れたのはそれを意識してなのですが、何の説明もなく“・・・「はげまるどーん」とお送りします”と書かれていることに、ご注目。論より証拠!
以下で、そのギャグをご堪能ください(なお、私たちは、この連載とは別にXによる告知も行っていますが、なるべく重複しないようにしているので、そちらもよろしくお願いします)
”はけまるどーん”
この漫画を象徴するように、何回も出てきます。たぶん、最終戦争を意味するハルマゲドンが語源だと思うのですが、なんか“ヤバイことがあると、髪の毛が飛んでつるピカになる(お下品ですみませんが、ここでもソウデショウ( ̄ー ̄)ニヤリ)。あと、ギャグは基本、琢磨くんが多いのですが、あのさわやかなイメージの琢磨くんにこれらをやらせてしまう”ギャップ“に、インパクトがありましたね(余談ですが、「よしりん辻説法」の「恋愛論」で、リカ坊さんが良く披露していた、”すぺぺー“は、ここでは”んぱぴーっ“で、出てきます(笑))。私見では、後の「恋愛論」にでてくる”よしりん語“に通ずるものがあると思いますが、いかが?
多彩なライバルたち
スポコン路線の王道ですが、当然のごとくストーリーを引き立てる“ライバルたちが、登場します。王面「ゴールドイーグル」の天才メンパッチャー(この作品では、メンコ打ちをこう定義する)、小早川拳。みるからに、完全主義者の強敵という感じですが、自分個人的には、彼がメンコを打つ時に、「鷲が舞い降りた!」と周りで口々に叫ぶのがよかったですね~。ちなみに、「鷲が舞い降りた」とは、ジャック・ヒギンズ原作で、1976年に公開された映画のタイトルです(第二次世界大戦末期に、ドイツ空軍がチャーチル首相を拉致する特殊任務を描いたもので、「鷲が舞い降りた」は作戦上のコードを指します)。
もう一人は、王面「ガッツろば面」のハングリーメンパッチャー、ガッツ多分(多分田吾作)。苦労人であるが故、勝つために手段を選ばないところありですが、どこか憎めないキャラ。ちなみに、琢磨くんの王面は、今回のサムネイルに出てくる「切磋白虎面」。実は、ストーリーの大半は、この「切磋白虎面」をめぐるものでした。
*なお、王面を強調したのは、実は公論サポーターが誇るス―パコレクター、関東支部のあゆむさんが、7月に開催された「愛子さまを皇太子に!」イベントで、これらを展示していたため。自分、個人的には感激しました~( ´艸`)
そして、お父さんの存在と、自分の心に深く刻まれたシーン
少し、もったいぶった感じがあるかもしれませんが、ここで、お父さん、切磋権屁の登場です。表紙を見た段階で、相当インパクトのある人物と思いますが、一言でいってバリバリ“父権”を発揮する人物(自分、一瞬この人が“主役”かと思ってしまいました(;^_^A)。実は、琢磨くん。本来超秀才で、中学生の段階で、全国模試第一位。(舞台が東京都だからだと思うのですが)開成→東大確実、といわれる頭脳の持ち主。しかし、権屁はそんなことは意にも介さず、琢磨くんに、メンパッチャーへの道を強要します、こんな感じで。
今ならば大問題のシーンですが、当時の小林先生は、それを見事に表現しました。で、ここだけみると問題シーンのようになってしまいますが、全体の文脈を通してみると、お父さんの情熱と琢磨くんへの愛情は、自分には充分伝わってきましたかね。
さて、このストーリーの核心は、ライバルの小早川に勝って、取られてしまった「切磋白虎面」を取り返すことにありました。対決の結果、それが成就されたので、琢磨くんは、メンコの世界を抜けようとしました。
そのときに、父親のゴンべから問いただされたのが、以下のシーンです。
「勉強できるやつか。東大生か?会社の社長か?総理大臣か?」
「えらいかえらくないか りっぱかりっぱでないか・・・」
「それは職業や地位や金の問題ではなかろう!!」
「そんなつまらんことにこだわるより、人間大事なものは・・・・」
ガーン!!
正直、子供心にしびれましたね~(琢磨くんとシンクロした気になりました~(´;д;`)ブワッ)。このころから、小林先生の作品は、読者の心を揺さぶるものがあった、と自分は思います。
お父さん、お母さん、そして琢磨くんの“魂のふつかり合い”の結果、琢磨くんが決断した道。それは、プロのメンパッチャーを目指すことでした。
(次回に、続く)
(前回分①へ↓)
https://chushikoku.chiho-gosen-dojo.com/2023/08/28/